渋谷区議会議員の鈴木けんぽうです。お越しくださいましてありがとうございます。




10月23日、池田市の視察を委員会で行いましたので、報告代わりに自分のメモを載せておきます。







<いけだつながりシート「イケダス」>




いけだつながりシート「イケダス」は、支援が必要な方(主にこども)について、成長にあわせて一貫した療育支援が受けられるよう設計された情報シートです。




一般的に療育支援について、




  • 乳幼児期、学齢期、青年期とどうしても切れ目ができてしまい継続的な支援がむつかしいこと
  • 保健、福祉、医療、教育の分野にまたがり一貫的な支援がむつかしいこと



の2つの側面から、どうしても切れ目ができてしまいます。




支援機関が変わっても円滑に引き継げるようにする仕組みとして、大阪大学の協力のもとつながりシート「イケダス」は設計されました。




<シートの利用法>




大きく分けて「フェイスシート(属性情報)」と「現在の様子シート」とで構成されています。イメージとしてはくわしくてカスタマイズできる母子手帳、といったところでしょうか。




障害の有無にかかわらず一般のかたも発達の記録としてつかえます。現在は4か月検診の際に全員配布しているそうです。




たとえば、予防接種のページでは接種履歴だけではなく「罹患歴」も記入できます。あるいは発達のページであればハイハイやつかまり立ち、発語の時期を詳細に記載できます。これを見せればお医者さんや諸機関(保育園や学校など)もかんたんに状況を把握できます。




逆にいえば、保護者や当人にとってもめんどくさくなくてよい、おなじ説明を繰り返さなくてよい、という利点でもあります。




記入は多少めんどうかもしれませんが、こどもの成長記録をブログにかくような感覚で使われているのかもしれません。







<特徴>




  • 障害の有無にかかわらずだれでも利用できる
  • 紙のファイルなので、追加や履歴の確認がかんたん
  • 関連する情報をとじこむことも可能
  • 各機関がこれを参照することで継続的かつ一貫性のある支援が可能に
  • 原本を市が保存するサービスも(追加も可能)
  • 電子版もリリース
  • 名前や住所といった情報を載せる必要がないので個人情報保護にエネルギーを割かなくてよい
  • かなり大量の項目が用意されているので個人にフィットさせやすい



<私の視点>




特に電子版について。




  • 継続的・一貫的な支援ツールとしては極めて有望
  • 様々なデータが蓄積されるので、今後「風疹が流行っているので未接種者に案内を出そう」とか「〇歳の低体重の子の親にイベントを紹介しよう」のような活用が可能になりそう
  • 裏腹にデータの保存容量が膨大なものになるかも
  • 単なる育児ブログとして使ってもいいし、療育支援のツールとして使ってもいいし、自由度が高い分利用されやすいかも
  • いずれにせよ設計が肝心。簡単にマネできるものでもなさそう