渋谷区議会議員の鈴木けんぽうです。

お越しいただきましてありがとうございます。

 

さて、例年8月~9月は高校生・大学生のインターンを受け入れています。

今期も5日から大学生4人、高校生3人を受け入れました。

 


初回はアナログゲームを使いながらいろいろ考えてもらいました。



 

さて、大学生インターンには必ず「政治」そのものについてお話ししています。

題材は2つ。

 

「多数の方の利益を守るために少数に不利益がもたらされるのは是か非か」

究極的にはいわゆるトロッコ問題です。政治では常にこの問題は付きまといます。

例えば私が取り組んでいる予防接種。大多数の方は病気から守られる。しかし少数はどうしても有害事象が起こる。

これについていろいろな角度から検討し、条件建てによって意見が変わってしまうことについて自覚してもらいました。一つの立場、思想を貫くのはとてもむつかしいことです。

 

「立場が違うと要望も違う」

題材として、小学生の児童が遊ぶ公園の大部分に保育園の施設を作ることの是非を取り上げました。

乳幼児を持つ保護者にとっては極めてニーズの高い保育施設。それをつくるために、小学生や幼稚園児(=自宅で子育てをしている家庭)の遊び場を削ることはよいのかどうなのか。

あえて言えば、保育園は大人のニーズ、遊び場はこどものニーズ、とも言いかえることができますね。大学生たちは悩んだ挙句「それはわかる。でも社会のためには仕方ない」というある意味とても素直な理由(とも言えないけど)を述べて保育園建設を支持しました。

 

このような、私たち政治家が大いに悩むような事例を取り上げて政治とは何かについて考えました。もちろん、現実的にはもっと複雑ですけれども。

 

私たち議員は実務の権限を持っていません。あくまで予算や条例を決める立場です。言いかえれば、スパっと割り切れない、複雑で悩ましい選択について決断をして責任を取る(辞任・落選)ことが本質的な役割であるともいえます。

ということで、2か月間大いに悩んでほしいと思っています。