渋谷区議会議員の鈴木けんぽうです。

おときた都議と絡むのはこれで2度目です。面識ないからこうやってオープンにやるしかないです。

でもなぁ、渋谷区のことだし、ちょっと看過できないんだよなぁ…

 

多様化の流れは止まらない。渋谷区同性カップル条例案、可決の見通し(おときた都議のブログ。3月28日付)

 

報道ベースで議会で行われた議論を見る限り、
やはりこうした「多様性の受け入れ」は不可逆な流れであると思われます。
反対派は

「時期尚早」
「丁寧な議論が必要で、拙速」

という意見を述べることはできても、
正面からこれを否定することはできかねています。

これだけ価値観が多様化し、権利意識も進化した社会ですから、
どれだけ保守的な政治家といえど

「同性愛などもってのほか!ケシカラン!教育をしなおせ!」
「日本古来の家族間を破壊するな!」

とは、もはや公の場ではなかなか言えないわけです。
こうした「言えない」雰囲気が議会にできているという事実は結構、大事な点です。
要はもう、この流れが「票に影響する」ほど醸成されていることの証左と言えます。

総合的に状況を勘案するとバックラッシュ(揺り戻し)もなさそうですし、
これからどのように他の自治体に拡大していくか、そして国はこの流れを受けて
どのような対応をしていくのかに、注目が集まる流れとなりそうです。

 

 

自民党の木村議員は「結婚に準ずるものである。憲法24条(結婚は両性の合意)に抵触する恐れがある。国で検討すべき課題だ」と仰っていたので、そもそも事実誤認であるような気もしますが、まぁそれはそれとして。

「言えない雰囲気ができている」ことを喜ぶような視点ていうのは、それは多数派のご都合主義であって、むしろ危険です。いわば民主主義の安全弁が壊れた状態です。

むしろ、少数意見も言ってもらって、徹底的に議論して、課題を明らかにして、合意を取り、納得できる線まで議論を進めていくのが本来あるべき姿じゃないのかな?

加えて、今回の条例が家族観を壊すものではない(単に証明するにとどまるものだから)から、反対意見で家族観には言及されなかっただけじゃないか? と思います。

 

こういう、ちょっとした部分にぽろっと人の本音が表れるもの。ちょっと民主主義について考えが浅いんじゃないか。そして、「雰囲気を作る」ということを重視しすぎじゃないかな? さらに、「票」で議会行動を左右するとか言っちゃうのがもうあさましいというか…

ご自分の影響力をもう少し認識して、きちんと論じていただくようこの場をお借りしておときた都議にはお願いするものです。

 

ちなみに、私は、反対派の方の意見も聞くようにしています。今回はブログに寄稿までお願いしました。それは、賛成するにしても雰囲気で押し込むのではなく、きちんと課題を明らかにして、議論を深めて、合意を作っていくのが大切だと思っているからです。

 こういう意見は地味だから一般の方には届かないのかもしれないが…しかし、言わずにはいられない。われながら損な性分だ。