渋谷区議会議員の鈴木けんぽうです。




渋谷区長あてに「地域交通の適正化に関する要望」を提出しました。




要旨は「交通は生活の基盤だからトラブルが起きないように連絡調整の会議を持ったらどうか」というものです。




経緯は三つあって




  • 高齢化に伴って交通困難地域の解消が従来からの課題だった(ハチ公バス導入の経緯)
  • 宅配需要の高まりと防犯意識の向上で、以前から荷さばき駐車についての苦情が増えていた
  • ICT技術やシェアリングエコノミーの進展により渋谷では新交通サービスの参入が盛んになりつつあるが、経営基盤も弱く、また既存の地域交通との連携に欠ける



この辺の経緯から、地域交通を包括的にとらえて情報共有や連絡調整を行う会議体が必要ではないか、という風に考えています。行政ががっつりかかわるというよりは利用者保護の観点から事業者間で適切な調整が行われることが望ましいでしょう。そのための器です。




なお、本来は道路運送法にて要請されている地域公共交通会議を設置すべきですけど①都道府県を巻き込むなどかなりでかい話になってしまう②どっちかっていうと人口減少地域が既存の交通を守る観点で設置するイメージ、なのでちょっと違うかなぁと思っています。それで「準じた会議体」として自由度を確保しています(例えば宅配業者をオブザーバーにして乗り合いタクシーの停留所とのバッティングを避けるなど幅広い課題が考えられるため)。




<要望本文>




令和4年1月19日




渋谷区長 長谷部 健 殿




渋谷区議会議員 鈴木 建邦




地域交通の適正化に関する要望




区政進展に向けた努力に心より敬意を表します。




現在、渋谷区内には多数の交通事業者が事業を行っており、また新交通サービスも新規参入があるなど活況を呈しています。




渋谷区としても福祉と交通弱者対策の観点からハチ公バスを運営してきた経緯があります。交通は生活の基盤であり、変化する状況に臨機応変に対応して区民生活を守らなくてはいけません。




Maasなどが話題になっている通り、今後テクノロジーやシェアリングを活用した新事業の参入、あるいは撤退があってもおかしくありません。また、近年は宅配需要の増加から区内全域で荷捌きのトラブルが増えていますが、新交通サービス等の参入により調整が重要になってきます。地域課題の解決と利便性向上、そして住民保護を図る観点から各交通事業者等との連絡調整を図る場をつくり、地域交通の適正化に取り組む必要があると考えます。




そこで、道路運送法に位置づけられる「地域公共交通会議」もしくはそれに準じた会議体を設けるよう要望いたします。




以上