渋谷区議会議員の鈴木けんぽうです。




渋谷区教育委員会が昨日決定した学校宿泊行事の中止について、自然体験教育を充実させる立場の私としては到底受け入れがたいことと思っています。




ただ、感染症対策にも力を入れてきたので、リスクを許容できる範囲内にする必要性も強く感じているところです。




そこで、両方のバランスを取り、児童生徒の健全な発展と思い出に残る行事の実施のため(2年連続中止というかわいそうな学年もあるので・・・)下記の通り要望書を提出しましたので報告いたします。




(追記)
7月12日に要望書(その2)を、7月16日に(その3)を提出しました。こちらも合わせてごらんください。




<要望書>




令和3年7月9日




渋谷区長 長谷部 健 殿
渋谷区教育長 五十嵐 俊子 殿




渋谷区議会議員 鈴木 建邦




学校宿泊行事に関する要望




区政進展に向けた努力に心より敬意を表します。




渋谷区では児童生徒の情操やコミュニケーションをはぐくむ場として各公立学校で宿泊行事を行っておりますが、令和3年度の中止が決定されたと側聞しております。




宿泊行事については学習指導要領でも「自然の中での集団宿泊活動などの平素と異なる生活環境にあって、見聞を広め、自然や文化などに親しむとともに、人間関係などの集団生活の在り方や公衆道徳についての望ましい体験を積むことができるような活動を行うこと。(小学校)」「平素と異なる生活環境にあって、見聞を広め、自然や文化などに親しむとともに、より良い人間関係を築くなどの集団生活の在り方や公衆道徳などについての体験を積むことができるようにすること。(中学校)」とされており、児童生徒の心身の成長に不可欠なものであり、軽々に断念すべきではありません。




新型コロナウイルス感染症(COVID-19)については、児童生徒教職員の健康を守る観点から対策を講じることはもとより必要ですが、教育効果とのバランスも図る必要があります。




学校宿泊行事においてCOVID-19の感染機会を考えると、行き返りはバス、宿泊はエリアの限られた宿泊施設がほとんどであり、観光地等に行かなければ集団内部でのクラスター発生が最大のリスク要因であろうと考えます。




以上のように(1)学校宿泊行事は指導要領にも位置付けられた不可欠なものであり、軽々に断念すべきではない(2)集団内部でのクラスター発生が最大のリスク要因である、という観点から、下記の通り要望します。







  • 直近に迫った宿泊行事の中止はやむを得ないものの、一定の時間的余裕がある学校・学年については実施を検討すること。
  • 中止ではなく延期にすること。特に、二年連続の中止によって宿泊行事が行えない学年が出ないよう取り組むこと。
  • やむをえず中止する学校・学年については、代替の行事を充実させること。
  • 宿泊行事・代替行事の実施の際は観光地を避けることや事前検査の活用などにより感染拡大の防止およびクラスター発生の抑制に努めること。



以上