渋谷区議会議員の鈴木けんぽうです。
世田谷区でも学校給食費の無償化方針が出ました。
現在、形態や期間はいろいろですが足立区、荒川区、葛飾区、北区、品川区、世田谷区、中央区、台東区(あいうえお順)が無償化を発表しています。
目次
<私のいままでの主張>
私も長年学校給食費の無償化を推進しています。平成22年には当時所属していた会派で学校給食費条例を議員提案するほか、無償化も視野に入れて改革をすべきと取り上げています。
八点目に、学校給食についてです。 渋谷区議会民主党は、今回の定例会で学校給食費条例を提案しています。学校給食費の公会計化が必要であると考えます。また、長期的な視野に立って考えれば、子どもの支援をなるべく現物化すべきであり、給食費の公会計化を第一段階として、学校給食費の無償化も視野に入れて検討を進めるべきと思います。 「食育」という言葉も一般化されてきましたが、学校給食については教育の一環であり、自治体が責任を持って実施する体制を確立し、費用負担のあり方についても段階的に検討していくことが必要と思いますが、区長の考えを伺います。
2010年(平成22年)9月30日 浜田ひろき議員(同じ会派)代表質問
すでに12年以上たっているということですね。これは渋谷区の給食でトラブルがあったことが発端ですが、非常に先進的な議論をしていると思います。
学校給食費を無償化する意義
わたしが重要視している学校給食費無償化の意義をまとめます。
- そもそも義務教育は無償であって、付随する給食費も当然に無償であるべき(同じように選択権が親にないドリル・副教材等も無償化すべきと思っています)
- 徴収が学校の事務負担になっている。特に不払いの徴収
- 不払い世帯の分を払っている世帯がカバーする構図になる
- 食材費の変動に対応するのが難しい。急な物価高等にあってもすぐに給食費は変えられない
- くわえて、子育て世帯の支援という意味でも有効
学校給食費の無償化を求めたきっかけ
もともとは、渋谷区立学校の給食で不適切な運営が行われたことがきっかけです。
食材費の急激な高騰が起こったことがあって、年度末に資金を残すために安くて簡素な給食を提供していたところ、年度末にお金が余ってしまい不必要に豪華な給食になったという事件です。
これは私費会計といって保護者が払ったお金をプールする形式だから起こったこと。公会計=渋谷区の公金であれば、急激なインフレなどの場合は公費を追加投入すればいいだけなので即座に対応できるのです。
この事件がきっかけで、(第一段階)公会計化&(第二段階)無償化という給食改革を提案してきました。
予算要望で求めています

ここ数年は質問時間が足りないので本会議ではなく予算要望ですけど、しつこく毎年長谷部区長に直接交渉しているテーマです。
ということで、引き続き無償化を訴えていきます。
副教材等の無償化・負担軽減も
同様に、義務教育に付随する副教材なども無償化や負担軽減を進めるべきです。学校は保護者負担をあまり意識していないのでタブレットでできるドリル教材をわざわざ紙で買わせたりします。
義務教育は無償の意義を大事にしてほしいところですね。
<無償化が後回しになってきた理由>
渋谷区議会での区長答弁をみると、簡単に言えば「低所得者はすでに無償化されている」ということに尽きると思います。
- 生活保護世帯:保護費から給食費は支給
- それ以外の低所得世帯:就学援助で給食費は支給
なお就学援助は家族構成等により変わりますがだいたい2人世帯で279万円、3人世帯で346万円、4人世帯で403万円程度の年間所得となります。この水準までの給食費は補助されます。
さらに、食材費高騰への対応として 令和4年10月から 1食あたり10-14円(米の価格の半分、給食費のおおむね4%程度)の補助を行っています。
現在の長谷部渋谷区長の説明はこの辺りとなっていますが、毎回同じ説明なので最近の渋谷区議会答弁では省略されています。
<各会派の動向>
令和5年度予算への予算要望で調べました。
学校給食費の無償化に触れている会派・議員
- 共産党
- れいわ渋谷
- 須田議員
- 鈴木けんぽう(私)
学校給食費の無償化に触れていない会派
- 自民党
- 笑顔の渋谷
- 公明党
ただし、触れていないからと言って反対とも限りませんので念のため。
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