鈴木けんぽうです。

渋谷区議会定例会が本日終了しました。これで今年は委員会も本会議も終了だと思います。少し時間が空きましたが、ようやく落ち着いたので、渋谷区議会本会議で行った提案について書いておきます。

 

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正確な内容は動画でご確認ください。動画はこちらで公開されています。直リンクできないので、平成27年11月27日の動画を選択してください。

 

(質問)アクティブラーニングをどのように進めるか。『学び合い』などの手法も取りいれたらどうか。

(答弁)アクティブラーニングが重要と認識。『学び合い』も視察し取りいれる。ICTの活用も含めて進める。

 

教育の大転換・2020年前後

2020年はオリンピック・パラリンピックの年とされていますが、実は教育の世界でも大きな転換が図られるタイミングです。

学習指導要領の改訂と、大学入試改革(高大接続改革)が同時並行して進められるからです。

 

その眼目は多岐にわたりますが、基本的には「知識・技能」から「活用・意欲」に大きくシフトしていくということです。自分で課題を発見、解決に向けた思考力・判断力・表現力などを育成していこうというのです。

これは、社会に出た後をみすえたものだと言えます。

このなかで、キーワードとして提示されているのが「アクティブラーニング」です。

主体的・協働的な学びと定義される「アクティブラーニング」は、いわば仕事と同じやりかたです。今までの勉強のスタイルが「受動的・個人」であるとすれば、アクティブラーニングは「主体的・協働的」ですから、対極にあたるものです。

 

残念ながら、われわれ大人世代は、問題点を頭ではわかっていてもどこか自分たちの経験した「勉強はストイックにひとりでやるもの」というイメージにとらわれてしまっています。それは多分、教育委員会や教員の皆さん方も同じだろうと思います。

なので、5年ほど前からアクティブラーニングに関連することを提案をはじめ、徐々に浸透を図ってきました。

 

『学び合い』という最新の授業手法

『学び合い』という最新の授業手法を私は推しています。

これは、上越教育大学の西川教授が提唱した【考え方】で、授業手法について簡単に言うと、

教師が課題進捗管理とクラス経営に徹し、こどもたちが自由に課題を【全員で】達成することをもとめる授業

です。

 

私が考える主要な効果は3点。

  1. クラスの成績が上がる(できる子は課題が終わっても他の子に教える、できない子はボーっとせずにマンツーマンで教えてもらえる、だれもが主体的に学習に取り組むようになり暇な時間が無くなる)
  2. クラスの仲が良くなる(「全員が達成」を勝利条件にすると、授業時間中いろんな子と話すようになるので、風通しがよくなる。コミニケーション能力も向上する)
  3. 全ての子に役割ができる(できない子は教えられるだけのお荷物ではなく、できる子にとっては「ヒントをくれる」「理解不足を教えてくれる」存在となる。また、他の教科では教える―教えられる関係が逆転することもある。さらに、「全員が達成」が目標のため、仲間はずれが起きない
  4. 教師の多忙感が解消される(個別のケア→集団のケアになる、つまり現場仕事から管理仕事に移行するため、先生しかできない仕事に注力でき効率的に仕事ができるようになる

 

選挙の前に、目指したい学校教育の姿として『学び合い』を西川教授ご自身に解説していただきましたので、詳しくはこちらをご覧ください。

一人も見捨てない授業、『学び合い』(2015年4月10日)

 

 

 

個人的な話ですが、うちの子も小学校一年生です。できれば、彼が小学校にいるうちに渋谷区の小学校で『学び合い』を広めたい。 それくらい惚れ込んでいますし、効果を確信しています。