渋谷区議会議員の鈴木けんぽうです。
議会運営委員会で、渋谷区議会における新しい傍聴規定が決定しましたのでお知らせします。なお私は賛成しませんでした。
傍聴中に騒いだ人は退出を命じられます。そのあとの再入場をさせないようにする規定です。
<新しい傍聴規定について>

今回この二つが協議され、案1が決定しました。
背景
背景は、過去の傍聴者が渋谷区議会で騒いだことです。本会議で騒ぎ、その後の委員会でも騒ぎ、議事進行を妨害しました。
同じようなことがあったら防げなくて困るのでルール化しようというのが今回の趣旨です。
現在可能な対応
現在可能なのは「議事整理権」です。
第5条 次に該当する者は、傍聴することができない。
渋谷区議会傍聴規則
(1) 銃器、棒、その他人に危害を加え、又は迷惑を及ぼすおそれのある物を携帯している者
…
(4) その他議事を妨害することを疑うに足りる顕著な事情が認められる者
迷惑行為があることが十分想定できるのであれば、この条文を使えば傍聴をさせないことが可能です。
<各会派の意見>
各会派の意見です。あくまでも私から見た観点です。
案1に賛成
自民党、笑顔の渋谷、公明党、が賛成。
主な意見としては、妨害しようとする人を防ぎ円滑な議事進行を進めようというものだと理解しています。
案2に賛成
いませんでした。
反対
共産党、立憲民主党が明確に反対。
知る権利を後退させるもの、反省した場合まで再入室禁止にするべきではない、等の意見だと理解しています。
<私の意見>
最後に私・鈴木けんぽうの意見を書いておきます。
理解できる部分
新しいルールにも理解できる部分があります。今はあいまいな禁止規定を明確化し、「騒いだら自動的に入れなくなりますよ」とわかりやすくすることです。
これによって故意に騒ぐことが防げる可能性があります。さらに、委員長や委員が傍聴を拒否したとしても、「これに違反したから拒否したのだ」と明確化することができます。
「議事を妨害することを疑うに足りる顕著な事情が認められる」だけだと、「いや、そんなつもりはない!」とか反論されることだって想定できますものね。
導入した場合の課題
こんかいの件は、「議会運営の円滑化」と「開かれた議会・知る権利」のバランスだと思っています。再入場禁止は騒いだ人を対象にするとはいえ「開かれた議会」を後退させるものですから、慎重に考えるべきです。
私の発言
ということで、委員会での私の発言としては、
- 妨害に対処する必要はある
- が、禁止規定を使えば再入場を差し止めることは可能
- 本会議はすでにインターネット録画中継が実現しているからまだ問題は少ないが、委員会は録画中継が実現していない
- 委員会にインターネット録画中継制度が実現すれば、不都合は少なくなる
- よって、今回は賛成しないが、委員会のインターネット録画中継を実施後に再入場制限を付けるのであれば構わない
ということを申し上げました。
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