宮下公園はナイキがネーミングライツを取得し、ナイキ費用で公園を整備し、スケートボードやクライミングも楽しめる公園として生まれ変わることになっています。

これについては、私たち民主党は多面的な角度から検討し、22年3月議会で提出された「宮下公園運動施設条例」に賛成をいたしました。

宮下公園運動施設管理条例について(私のブログ)
http://blog.livedoor.jp/kenposzk/archives/51762059.html

その前後から、反対運動の方々がこの公園において緩やかな反対運動を行い、映画の上映会やトークショー、オブジェによる表現活動など、なかなかユニークな活動をされていたようです。また、野宿者の方は4名であり、区側の説明によると粘り強い説得活動が続けられてきました。

さて、今般、このような対応がなされました。
「区立宮下公園の部分閉鎖について(報道)」(渋谷区)
http://www.city.shibuya.tokyo.jp/news/oshirase/miyasita_heisa.html
「本区では、本年4月から公園の機能回復や新たな施設設置を進める予定でありましたが、一部の団体が宮下公園整備に反対し、不法に公園を占拠しているため、工事着工を見合わせておりました。
この間、公園の荒廃が目に余るものとなり、公園管理者として適切な管理を行う必要があるため、緊急の対応として、本日、区の責任において、部分閉鎖を実施したものであります。」

この方針にのっとり、9月15日に宮下公園の閉鎖が行われました。

●当事者のお話を伺いました。

宮下公園の件は、多様な論点があって非常に判断が難しいのですが、まずは当事者の話を聞いてみよう、ということで本日4名の生活者のうち1名の方のお話を伺うことができました。
以下、メモです。ご検討ください(あくまで私の側からの記録です。重要と思うところだけ抜粋しています。誤りがある可能性もあります。また、二人から同時に伺っていますが、記載の関係上わけています。以上ご了承ください)。

○いさおさん(宮下公園で生活されています)から伺った話
4月から宮下公園に住む。
宮下公園のナイキ化に反対する意味もあり住んでいる。
他に住んでいた方は別のところ(宮下公園周辺?)にいる。

当日6時半くらいに工事資材の鉄パイプの音がした。
外に出たら工事のため移動するようにと言われた。
20人くらいに取り囲まれた。威圧的だった。大勢の作業員と警備員がいた。機動隊や警察官がその時いたかどうかはわからない。
スロープのところまで押されたので手すりに手を絡ませた。強引に剥がされた。その時冷やかされた? 
4人以上で持ち上げられて、スロープの歩道で下された。
封鎖されていないところ(お二人の方が住んでいるそう)に移動を求めたが、断られた。

ネーミングライツ1700万円という計画はおかしい。JR側に広告看板を出すために木も切られる。

宮下公園の下の部分(ブルーテントがある)には行きたくない。風が通らなくて暑い。熱中症になる人もいる。

○小川てつオさん(みんなの宮下公園をナイキ化計画から守る会)から伺ったお話
ふつう公園整備などのときには移動場所を用意してもらう。今回は移動が認められないのはおかしい。これから移動場所を求めていく。

区側で体制が変わったのではないか。方針などもすぐ変更される。

自立支援施策の問題は、施設に集められて選ばれること。施設では仕切っている人がいて嫌な経験をする人がいる。暴力事件もある。門限が厳しい、酒が飲めないと嫌がる人もいる。
誰もが仕事ができるわけではない。高齢者もいる。
必要なのは生活保護。そして居宅支援。一度施設に集めるのではなく、居宅支援に移行できないか。

(はるのおがわプレーパークが年1000万強費用がかかるが、それが高額だと議会で問題になったことがある、という話に対し)もっと公園に費用をかけてもいいんじゃないか。宮下公園は耐震の問題などもある。大地震のときには人が集まるはず。スポーツ施設の整備よりも優先なのでは。

○参考
お二人は動画ニュースにも出演されています。ごらんください。
http://www.youtube.com/watch?v=lctW84hDksA

 

●感想

お二人とも、私が区議会議員であり、宮下公園施設管理条例に賛成した、と名乗った上で、率直なお話を頂けました。
また、「お二人の話をうかがったうえで、意に沿えない行動をするかもしれない」と伝えても、「それは当然ありうることです」と言ってくださいました。この場をお借りして感謝いたします。

今回の閉鎖の件については、法的な面からも検討しなくてはなりません。今回のお話を参考に、区側の考え方もじっくり聞いたうえで、対応を考えていきたいと思います。
また、宮下公園については多様な論点をはらんでいます。引き続きこのブログで書いていきたいと思います。ただ、本会議直前で異様に忙しいので、書けなかったらごめんなさい。

以上です。
何かご意見がありましたらshibuya@s-kenpo.jpへどうぞ。