1月15日に渋谷区議会総務区民委員会が開かれました。
年末区側から示された、伊豆・河津町「菊水館」を第二保養所として取得するか否か、の調査です。
ちなみに河津町とは防災協定を結んでおり、シニアクラブのバス旅行の行き先ともなっていることから密接な交流があります。


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外観です。水連公認の25メートル温泉プールがあって、冬でも使用できます。スポーツや介護予防に活用できそうです。


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浴場は温泉です。ジャングルの中にいるような感じ。ただし、バリアフリー的には問題が多く、洗い場も4つと少ないため、団体利用を考えるとかなり手を入れる必要があります。




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部屋の様子。本館は新しく、快適です。経年劣化している部分を多少見直せば十分だと思います。




○委員会審査で明らかになった点


・取得金額1億1千万(鑑定評価は1億2千5百万)
 ← 自治体が取得すれば税等は優遇されるため、民間の鑑定評価よりもさらに条件は有利で、お買い得だということになります


・改修費用最低5千万 
 ← 公営の施設となれば、バリアフリーという観点でかなり手を入れなくてはなりません。また、経年劣化した部分の補修も必要です。
加えて昭和30年代建築部分の客室はレイアウトを変更する必要がありますし、水回りなども更新の必要があるでしょうから、区民が満足できる施設にするには5千万を大きく超えた改修費用が必要になると思います。

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かなりレトロな感じの旧館、客室のお風呂。狭いですし、レイアウト的にもバリアフリー的にも難しいです。
二の平渋谷荘を基準にすると、相当費用がかかりそうです。



・耐震調査費用は別途必要
 ← 昭和30年建築の大部分は耐震調査が必要です


・取得後は現事業者に運営委託(二の平渋谷荘よりはかなり安い見込み)
 ← 規模が二の平渋谷荘の約7割程度です


・二の平渋谷荘の運営状況は利用率95%超で、予約が取れない。特に年末年始は17倍
 ← 他区市の同種の施設から考えると驚異的な数字です。交通の便がいいこと、富士屋ホテルの運営でサービスがいいこと、宿泊料は安くはありませんが、それでもサービスや料理と比較してかなりお得感があること、平日に各種団体の利用があることが原因です。
予約が取れないので、第二の保養施設を取得して混雑を緩和しよう、という議論は根強くあります


そのほかにもいろいろな議論をいたしました。
私は、施設はいいし取得条件も悪くないと思っています。
その一方で、渋谷区が単なる保養所を取得するのは反対でもあります。


なので、会派を代表して、
「保養所として取得するよりは、介護予防などに特化した形で事業目的を明確化するのなら容認できる」
との意見を述べておきました。


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この温水(温泉)プールはなかなかよさそうです。
こういったものを活かして、「保養所」ではなく、ある程度政策目的を明確にして、例えば高齢者のアクアビクスで介護予防等につなげたり、スポーツ振興につなげたりといった観点で特色をつけるとするならば、十分可能性が見込めると思っています。


○今後について

委員会の審議を受けて区がどのような判断をするのかは平成26年の当初予算で示される予定です。
2月頭の公表までお待ちください。