渋谷区議会議員の鈴木けんぽうです。




渋谷ユナイテッドが展開するeスポーツ部の初回授業を視察してきました。




  • 渋谷ユナイテッドの紹介
  • 活動の様子
  • eスポーツを部活にすべき理由(感想)



について簡単に報告します。




渋谷ユナイテッドについて




渋谷ユナイテッドは部活動改革のために渋谷区が中心となって作った一般社団法人です。区内企業等にも参画してもらい、部活を中心に生涯スポーツ・文化活動の振興普及に取り組みます。




2021年度の立ち上げとともに部活支援の活動が始まり、22年度は10のクラブを運営しています。各中学から集まった有志が活動する形式で、サッカー、ボウリング、ダンス、ボッチャ、将棋、デジタルクリエイティブ&eスポーツ、フェンシング、ラグビー、料理&スイーツ、コアプログラムが稼働しています。




公立中学校の部活についてはいくつか課題があります。




  • 学校人数が少人数になっており、また志向も多様化している中で十分な人数を確保できずやりたい部活がない(野球部等もない学校のほうが多い)
  • 顧問が大変でワークライフバランスの観点でキツイ
  • 指導者の確保が大変
  • 夜間早朝等の部活が問題になって制限されている
  • 縛り付けられる傾向があり、多種目経験することができない
  • がんばりすぎて燃え尽きる



こうした課題を解決する一つの方向性として部活の地域化がすすめられています。渋谷ユナイテッドはその先駆けとなるものです。




活動の様子




高精細な大画面/高性能なゲーミングPC




eスポーツは「デジタルクリエイティブ&eスポーツ部」の活動の一部として、全9回にわたって行われます。




会場はeスポーツ高等学院(シブヤeスタジアム)さま。プロチームであるTokyo Verdy e-Sportsさまの協力をいただきます。




会場はシブヤeスタジアム




ハイスペックなゲーミングPCを使える




カリキュラム




9回のカリキュラムの中には選手紹介や勝利ムービーの製作のようなクリエイティブ制作、ミニ大会の企画運営もあります。単にゲームを楽しむだけではありません。




プロ選手のレクチャー




プロ選手の体験談、現在の日本や世界の大会の状況などのレクチャーもあり、eスポーツの現状が垣間見られる構成になっているのは非常にいいですね。目標になります。そして選手がマンツーマンでサポートしてくれるのも非常に嬉しいポイント!




今回はレクチャーの後にフォールガイズというゲームをみんなで体験しました。フォールガイズ、かわいくて楽しくて結構難しくていいですよね。私もちょっとだけやりました。




同行したおぎの大田区議が参戦!




e-スポーツを部活にするべき理由




視察を通じてe-スポーツ部は必要だなと痛感させられました。理由を簡単にまとめます。




時間つぶしからの脱却




多分、保護者にとってこどものゲームで一番いやなのはこの点だと思います。ダラダラゲームをやって、他の勉強や手伝い、家族・友達との交流の時間が無くなってしまう。ゲームを単なる時間つぶしからちゃんと目標をもって頑張る営みに変えるために部活という装置は有用です。




視野を広げる




単にたのしむ、というのも悪くはないのですが、「大会に出る」とか「YouTube配信する」とか「大会を運営する」とか、部活化で視野や目標を広げることでより積極的で意味のある時間になります。関連して得られる知識や技能はデジタル社会を生き抜くよい武器となる可能性があります。




交流の充実




eスポーツ高等学院の生徒のプレイをみて思いましたが、集団でのプレイにはコミュニケーションは必須です。discord通話などでのコミュニケーションも広く行われていますが、すぐ隣で座って支持出しや情報共有するのにはかないません。同じ時間、同じ場所で同じゲームを共有することで交流が充実していく様子が見られます。




コミュニケーションの改善




チームで行うゲームの場合、ミスをする子が必ず出ます。フォローしたり励ましたり協力したりする体験の重要性は一般的なスポーツと変わりません。また、個人で家でプレイするゲームでは際限なく言動が悪化する可能性がありますが(特にFPSゲーム=戦い系のゲーム)、公共性のある部活空間ではそのような言動も抑えられ、マナーも意識されることでしょう。さらに、オンラインで海外の選手などとマッチングすることもありますが、簡単な英語でのコミュニケーションなどにも慣れることができます。




機材の提供




これは予算にもよりますが、eスポーツはどうしてもパソコンのスペック勝負になってしまうことが多いです。ここはを行政として後押ししていくためには部活という体制は必須だと思います。そして民間の協力を願いたいところですね。




以上、感じたこと・考えたことをまとめてみました。




なお、自分の友人には「ゲームがきっかけで経営を学んだ」と公言してはばからない幼馴染がいます。その言葉を紹介してこの記事の締めとしたいと思います。