渋谷区議会議員の鈴木けんぽうです。民主党所属です。

甘利問題で民主党の国会議員が色めき立っているのを見て、大変残念に思っていました。敵失だ、政権に打撃だ、と、まぁ思惑が透けて見えること…なさけない。

そんななか、長島議員がブログで素晴らしい意見を書いていらっしゃいました。

 

週末に頭を冷やして甘利大臣辞任を考える — 長島 昭久

簡単に要約すると、

  • 甘利氏は辞任したので、国会戦術としては終わり。司直の手に委ねるべき
  • 政治的・道義的責任をただし、再発防止の法整備もありうるが、予算審議を人質にとって取り組むべきかどうか。政治倫理の委員会もある
  • 甘利大臣辞任がもたらす問題の核心は、罪状ではなく、甘利氏がはたしてきた政権内のバランサー的な役割がなくなったこと
  • 政権内の不協和音が顕在化するのではないか
  • 野党は、真正面から安倍政権に政策論争を挑み、建設的提案を突きつけ、閣内不一致があれば質すべきではないか

民主党にもこういう大局的な議論ができる議員が残っているのが本当にありがたいこと。テレビでウキャウキャやっている自称追求型の議員はなんとあさましく見えることか…民主党の地方議員は割といいのになぁ。

 

でも、政治不信の解決も必要

 

とはいえ、今回の件で、政治不信の問題が再燃することは看過できません。こういう事件が起こると、わたしたち地方議員であっても、お金にまつわる不透明な関係があるのではないか、とよく勘ぐられます。

インターンでくる学生さんなんて、よく「政治家はお金に汚い」とか思ってますもんね…

今回は秘書さんが横領しているということも明らかになっています。地元秘書さん達、大変な誤解をうけますよね。本当に情けないです。

 

ということで、甘利問題について議論・追求すべき「論点」はいくつかあると考えています。

  1. 大臣室での私的な交渉の是非(特に金銭授受) → 執務をするために提供されている部屋で、役職外の事務等をおこなうことは容認されるのか。特に今回は自己の(関連政治団体含む)利益をはかる行為に他ならない
  2. 議員&大臣の陳情対応のあり方 → 国会議員は国民全体の代表であり(憲法43条)、なおかつ大臣は執行権も有する。個別企業や個人の利害にかかわる陳情に対応すべきではない、と考えますがどうでしょうか。
  3. 議員の献金管理のあり方。手渡しでいいのか → 手渡しでは証拠も残らず、領収書の発行と帳簿等証拠書類のみというのでは、事務所内の金銭管理という点でも明朗さを欠くと言わざるを得ないでしょう。
  4. 企業団体献金のあり方 → 政党だけに許されているはずの企業・団体献金が、支部でも受けられることによって、事実上各議員で受けられるようになっているのは抜け穴ではないのか
  5. 違法かどうか → でも、これは司法の役割ですから、国会で行うものではないでしょう。

ということで、1~4は国会全体で取り組む課題であると強く思います。

ただ、それは安倍政権打倒とかそういう話じゃなくて、政治に関する制度や考え方・倫理を健全化するという意味であるべきかなと。

長島議員のような議員がこれからも議論をリードしていただけるといいんですがね・・・