渋谷区議会議員の鈴木けんぽうです。
今回は美術館の仕事についての本を読みました。渋谷にも松濤美術館がありますが、専門性が高い上に外郭団体の運営となっているので踏み込みにくいのです。
少しでも対応できるように、一般的な美術館の仕事について知りたいと思い、読みました。
目次
読んだ本について
「美術館の舞台裏: 魅せる展覧会を作るには」について、備忘録的に書いておきます。
著者は三菱一号館美術館の館長。コレクションを持つ美術館と企画展のみの松濤美術館とは少々性格が違いますが、様々なエピソードをもとに具体的に書いてくださっているのでわかりやすいです。
第1章 美術館のルーツを探ってみると
- アルルの寝室~元松方コレクション~西洋美術館
- 大原コレクション
- 美術館の起源
- フランス革命とルーブル美術館
- 日本の美術館のルーツ、元は博物館と分けられていなかった(自然物と人工物)
第2章 美術館の仕事、あれやこれや大変です!
- 企画展は運搬費用、海外とのパイプ
- 商業化する企画展
- デパートデベロッパー美術館と変遷。特異な現象
- キュレーターの仕事
- マネジメント力、特にお金の交渉力
- 各国の美術館長
- 寄贈・寄託
- 広報、教育、カタログ製作、情報資料管理、レジストラー(作品管理)、修復
第3章 はたして展覧会づくりの裏側は?
- ジョルジュラトゥール展「聖トマス」購入がきっかけ、新聞社の共同主催、所蔵美術館の説得
- 魅力的なストーリー、新しい目線・切り口、チャレンジ精神
- 予算は大規模で数億、市立などは100万単位も
- 動員数
第4章 美術作品を守るため細心の注意を払います
- 採光を巡る建築家との見解の相違
- 照明と壁の色
- 輸送費、保険費、作品管理、展示替え(特に日本の紙)
- 作品をフランスから→特注のクレート、輸送費、保険費、クーリエで1点百数十万円ほど
第5章 美術品は常にリスクにさらされている
第6章 どうなる? 未来の美術館
- 中東・中国、ギブ&テイク、政治的対応
- 美術品の値段、オークションと画商
- 美術館のロゴ、支店展開
- ファッション、現代美術、レプリカ、SNSの可能性など
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