渋谷区議会議員の鈴木けんぽうです。
お越しくださいましてありがとうございます。
渋谷区外の区施設を巡る「管外視察」で国立那須甲子(なすかし)青少年自然の家に行ってきましたのでその報告です。
<記事サマリー>
- 国立那須甲子青少年自然の家は小4の移動教室(宿泊体験)、小5の夏季施設(自然体験)、中1の移動教室(自然、文化体験)で利用される施設
- 病気の際の対応、荒天時の対応など懸念点について確認した。
- 施設は十分に広く快適、古いものの管理も適正。若干カビや匂いが気になる場所はある
- 国立中央青少年交流の家に比べ学習機能が強化されている代わりに体育館等はない。もともとの経緯により性質が異なる

<本文>
国立那須甲子青少年自然の家は、山中・富山の施設を廃止したことにともない、小中学校の集団宿泊的行事で使われるようになった施設です。
学年ごとに言うと
- 小4の移動教室(宿泊体験、1泊2日)8校。ハイキング、星空観察、オリエンテーリング、キャンプファイアなど
- 小5の夏季施設(自然体験、2泊3日)9校。上に加え自然観察、沢遊び、木工体験、野外炊事など
- 中1の移動教室(自然・文化体験、2泊3日)1校。登山、ナイトハイク、野外炊事、ガイドウォークなど
というかたちで多くの渋谷区立学校が使うようになりました。
なお、山中・富山の廃止については過去記事をご覧ください。
施設職員のうち、企画や支援を行う専門職員は4名、直接プログラムを提供する専門職員は21名です。自然体験活動の指導者を育成するプログラムも実施している経験豊富なスタッフたち。さすが国立施設ですね。
提供されているプログラムは上記のほかにそり遊び、ネイチャースキー、ピザつくり、そば打ち・うどん打ち、バードウォッチング、阿武隈川源流探検、イワナつかみ、かまくら作りなど豊富。プログラムの中には「熊撃ちの話(マタギ)」などもあり、実に厚みがあります。
人数や時期、目的によってアレンジできるのがよいですね。 熊撃ちの話は天体観測の荒天時の代替プログラムとして活用されているようです。これ聞いてみたかったなあ。
私が理解している限り、山中・富山の課題は
- 荒天時に実のある活動ができなくなる
- 専門性のあるスタッフがいない
なので、この施設であればどちらも解決です。
また、病気の時の対応ですが、医務室がある他一般的な医療機関には10分程度、大きな病院でも20分程度で行けるとのこと。安心ですね。
<ギャラリー>











建物面積は16000㎡、敷地面積は130万㎡とめちゃくちゃ広いです。建物はもっとも古い場所が築40年、古くなっていますが管理は適正に行われています。一部カビや匂いが気になる箇所はあります。




環境学習棟には樹木や草花、生物、岩石、習俗など多くの展示がありました。ここで簡単に学習してからオリエンテーリングや自然観察に行くことで効果的に観察できるようです。
前回視察した国立中央青少年交流の家(視察レポート)に比べると、体育館や武道場などの運動施設がない代わりに自然や習俗などの学習用の展示が充実しています。実際行った子に聞くと、この辺の展示を非常によく覚えていました。
これは成り立ちによるものだそうで、交流の家は青少年の交流を目的に作られた施設で、自然の家は自然体験学習を目的に作られた施設です。この辺りをうまく使い分けるとより効果的なのかもしれませんね。

なお、熊の生息域でもあるようで日々職員が巡回しているそうです。



気になるアレルギー対応ですが、基本は除去食。必要な場合は持参した食事を食べることになります。
また、おねしょ対応については防水マット貸与。また汚してしまった場合は簡単に選択して返却、とのことです。
- 投稿タグ
- 視察