渋谷区議会議員の鈴木けんぽうです。
昨日ブログに書きましたが、代々木大山公園と上原公園に保育施設を作る予算が提案され、本日の渋谷区議会臨時会で可決・成立しました。
ちなみに本会議には、渋谷区議選立候補予定の方はおひとりしかいらっしゃいませんでした。なんたること。選挙ばっかりやってるのかな…議員やろうというのに関心持たないの?
公園を保育施設に転用するのはどうなのか…という方のご意見も何人か伺いましたが、最終的に私は賛成しました。
以下、賛成した理由を述べます。
目次
<必要性・緊急性>
- 渋谷区の待機児数は4月が120人→10月が270人→12月末で355人と急増しつつある
- そのうち約半数の171人が今回予定している保育施設の近隣地区に集中(上原地区79人、初台地区48人、笹塚地区44人)
- よって、必要性・緊急性が高いといえる
増えているのは知っていましたが、さすがにこれは急増&集中で、緊急対策の必要性が高いと判断しました。
<代替手段がない>
- 近隣に適地がない(保育施設が建てられるようなまとまった土地やすぐ活用できる都有地・国有地がない)
- 学校の空き教室を保育室に転用するのは困難(授業に影響がない8月だけで工事をやらなくてはならず、非常に難しい)
- 小規模保育では人数と質を確保できない(最大19人なので3施設必要。徐々になら可能だが、一気には事業者選定・質の確保が難しい)
代替手段についても難しく、公園利用はやむをえないかなと。区長も答弁で「公園に作るのはベストとはいえない。できればやりたくないが、仕方がない」と仰っていました。
<公園利用者への配慮が必要>
- 公園は公共的なものであり、多くの利用者がいて、また地域の憩いの場として重要
- 利用者に対する十分な協議・情報提供・意見集約が不可欠
- 特に上原公園は、敷地の25%以上を保育施設で使うことになる上、園庭がわりの利用がみこまれるため、影響が大きい
- 今までの利用者、特に小学生に影響が大きくならないように配慮を求める
- また、樹木をできるだけ保存し、近隣の住環境に大きな影響を与えないよう十分注意してほしい
- これについて、区長から「最善を尽くす」との答弁があったので、期待する
以前の例では、遊具が未就学時のものに置き換えられてしまった結果、小学生が利用しづらくなったということもあるようです。緊急性があり代替手段がないとしても雑に進めてしまってはなりません。近隣小学校の小学生を中心に、既存の公園利用者・近隣住民への十分な配慮が必要です。
今回は予算という「方針」について了承したところですので、今後具体的な規模や配置などについては住民との協議の中で確定されることになるだろうと思います。
今回の議会での私の討論を反映して、十分な協議がなされることを望みます。
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いくつかメール等でご意見をいただきましたので、簡単に回答しておきます。
<上原公園はハザードエリアで危険!>
渋谷区のハザードマップによると、上原公園は2.0メートルの出水可能性がある地域となっています。
しかし、当該の土地は急な坂道にあり、公園自体も少し高い場所にあります。また、隣に避難所の上原小学校があることから、避難も容易だと思います。
なので、保育施設を立ててはいけない! とまでは思いません。
<保育室ではなく認可園やこども園を!>
たしかに0~3歳までの保育施設よりも認可園・こども園の方がよいと思います。
しかし、「保育室と認可園・こども園の格差」と「待機家庭と保育室に入れた家庭の格差」を考えれば、圧倒的に後者の方が大きいと思います。
なので、保育室でもいいからつくろう、というのが私の立場です。
<学校の空き教室の活用、小規模保育など他の手段があるはず>
上記で書かせていただきましたが、それぞれに不都合があり、難しいようです。
以上です。よろしくお願いします。