渋谷区議会議員の鈴木けんぽうです。

 

杉並区で公園に保育施設を設置するはなしが波紋を呼んでいます。

 

東京・杉並区は、2016年の待機児童が大幅に増えたことを受け、2つの区立公園の土地を丸ごと、保育園に転用するなどの緊急対策を発表した。
杉並区では、2016年4月時点の待機児童が136人と、2015年の3倍以上になったことや2017年4月には、さらに大幅に増加すると見込んでいることから、30カ所の保育施設を整備し、定員をおよそ2,000人拡大すると発表した。

杉並区、待機児童「緊急事態」で公園に保育園建設など対策発表(5月13日フジテレビ)

 

これを受けて、議会や区民の間で、かなり議論となっているようです。

 

公園などを転用して保育施設を一気に造る計画の是非が問われている杉並区で21日、区主催のシンポジウム「どうする杉並の保育」があり、賛否の声が相次いだ。

東京)保育シンポ 公園転用に賛否 杉並(5月23日朝日新聞)

 

公園に保育施設を設置することについては、非常にデリケートな問題であり、地元住民でないのに口を出すのはむつかしいと思います。なぜなら、

 

  • その公園が避難場所等として活用されているかどうか
  • その公園がほかの保育施設の遊び場となっているかどうか(原則、堰堤のない保育施設はその代わりに近くに公園などが必要です)
  • その公園が小学生等の遊び場になっているかどうか
  • その公園が地域の祭礼等で活用されているかどうか
  • その公園の一部が存続するかどうか
  • 以上について代替地が確保できるかどうか
  • 期間はどれくらいなのか

 

などなど、場所によって事情は大きく異なるからです。

 

例えば、小学生の遊び場はいま非常に限られていて、まちなかどこでも自由に遊べるという環境ではありません。その周辺にほかに小学生の遊べるような空間がないのであれば、こどもにとって貴重な公園ということになりますから、

「就労などの大人の事情によってこどもの遊び場を失わせるのはおかしい! 本末転倒だ!」

という批判が当然あるでしょう。

遊び場としているこどもにとっては、全く関係ないご家庭の生活上の事情で大切な遊び場が失われるということですから。

その辺の事情は、部外者にはわかりませんよね。

 

だから、あんまり部外者の方がどうこう言う話ではなくて、行政や保護者や地域住民など(もちろん我々議員も含みます)の当事者が悩みながら、いろんな角度から検討して決断していくことであると思います。

実際私も、地元にある上原公園の保育施設建設計画ではかなり悩みました。

 

上原公園への保育施設設置に賛成しました。(2015年1月)

 

非常に悩んで決断しました。結果的には別の場所に設置することになったので、まぁよかったといえるのか・・・

 

<あらたに公園に2保育施設>

 

◎代々木公園(原宿門)保育施設

 

都立代々木公園の原宿門側に保育施設が設置されることとなりました。

なぜ待機児の多い上原地区・初台地区(参宮橋のほうですね)に近いエリアではないのか!

という不満がものすごーくありますが、まぁ、いろいろな事情があるのかな・・・でも正直納得できないけど。

 

  • 開設予定:平成29年10月
  • 定員:122人+α
  • 事業者決定:平成28年6月中~下旬

0歳児12人、1歳児20人、2歳児以降22人前後ということです。

 

◎ほんまち一丁目保育室

 

本町一丁目の児童遊園地内にできます。

6月1日から。すでに利用者の選考も終わっています。

 

1歳児15人、2歳児18人、3歳児12人、4歳児9人、5歳児9人ということです。

 

以上、公園に保育施設を建設することのむつかしさ、併せて渋谷区内での新規施設の紹介でした。