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渋谷区議会議員の鈴木けんぽうです。

まさか昨日~今朝にかけて報道されるとは…とびっくりです。渋谷区の広報戦略なのか? ちょっとフライングだよなぁ。

 

ということで、ニュースなどで報道されたように、渋谷区では同性カップルのパートナーシップ証明書などを含む「男女平等および多様性を尊重する社会を推進する条例」が検討されています。

渋谷区議会で提案され、可決されれば決定になります。

 

 

なお、多様性社会推進条例(パートナーシップ証明書を含む)の一連のブログ記事は、こちらをご覧ください。

タグ:多様性社会推進条例・同性パートナーシップ証明書

 

 渋谷区、同性カップルに証明書

東京都渋谷区は11日までに、同性カップルを「結婚に相当する関係」と認め、証明書を発行する条例案を3月区議会に提出することを決めた。可決されれば4月1日施行、証明書は2015年度内の開始を目指す。

 区によると、自治体が同性同士をパートナーとして証明する制度は全国で例がない。

 同性カップルが、アパート入居や病院での面会を家族ではないとして断られるケースが問題になっていることを踏まえ、区は区民や事業者に、証明書を持つ同性カップルを夫婦と同等に扱うよう協力を求める方針だ。法律上の効力はない。(日経新聞:2/12)

 

 実は、具体的な内容についてはわれわれ区議会議員も知らされていませんでしたが、男女平等を含む多様性社会構築に向けた条例が検討されているのは知っていました。

一部、「ええ? 渋谷区ってそんなリベラルだったっけ?」などいろいろな反応をいただいていますが、10年前には公明党さんが取り上げ、間があってここ数年ハセベケン議員を中心に無所属クラブの方々が、そして無所属渋谷の岡田マリ議員が取り組んでいらっしゃいました。

ハセベケン議員のビジョン提示能力はすごいなぁと思います。間違いなくこの件についての功労者。

とはいえ、一気に多様性社会まで行ったので、いろいろ摩擦もありましたが…あっさり可決するのかどうかはわかりませんが、とりあえず、議会での審議が楽しみです。

私が所属する渋谷区議会総務区民委員会で、おそらく3月6日前後に審議が行われると思います。条例についての賛成反対の意見や、疑問、審議の際に参考になるような関連情報などあれば、意見フォーム・ツイッター・フェイスブックなどでお寄せ下さい。参考にします。

 

(2月13日追記)

報道やLGBTの方を中心に、パートナーシップ証明すごい! と取り上げられています。確かに目立つし大きな一歩だと思うけれども、この条例は「男女及び性的少数者の人権の尊重」という理念であることも極めて大きなポイントです。

 

平成27年度当初予算の説明資料に予算と条例について記載がありましたので、転載します。

 

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平成27年度予算 男女平等及び多様性を尊重する社会の推進

 

特記事項
男女の別を超え、多様な個人を尊重しあう社会を推進する条例を制定し、施策を総合的、計画的に進める。特に、性的少数者の人権を尊重する規定を設け、区が公の機関として初めて、同性パートナーシップを結婚に相当する関係として認め、証明を行う。

予算額
190 万円

事業目的
区、区民及び事業者が、それぞれの責務を果たし、協働して男女の別を超えて多様な個人を尊重しあう社会の実現を図るため、条例を制定し、区全体で、施策を総合的かつ計画的に推進する。

事業概要

  1. 【「(仮称)渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」の制定】本条例では、多様な個性を尊重しあう社会を実現するため、男女と性的少数者の人権の尊重、区、区民、事業者の各責務を規定するとともに、学校教育などの場において、性別による役割分担意識を変え、LGBTなど性的少数者に対する理解に取り組むなどの施策を積極的に推進する。
  2. 【パートナーシップ証明】生活において諸々の困難さがある性的少数者への対応の一つとして、区が公の機関として初めて、同性パートナーシップを結婚に相当する関係と認め、証明を行う。
  3. 【男女平等・多様性社会推進会議】条例に基づき、区長の付属機関として推進会議を設置し、行動計画の策定、評価、意識の形成等を審議するとともに、条例の施行等に関して意見等を述べることができるものとする。

 

(仮称)渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例案(概略)

 

【概要】
男女の別を超えて多様な個人を尊重しあう社会の実現に向けて、男女及び性的少数者の人権の尊重、区、区民、事業者の責務などを規定するとともに、区長の附属機関として推進会議を設置、施策を総合的かつ計画的に進めることとし、さらに、禁止事項、相談対応、公表規定を設けることにより施策の実効性を図っている。
特に、性的少数者への対応の一つとして、区が公的機関として初めて、同性パートナーシップを結婚に相当する関係と認め、その証明を行う規定を設けるなど画期的なものとなっている。

【目的】
男女平等と多様性を尊重する社会の推進に関して、基本理念を定め、区、区民及び事業者がそれぞれの責務を明らかにするとともに、区の施策の基本的事項を定めることにより、その施策を総合的かつ計画的に推進し、もって多様な個人を尊重し合う社会の実現を図ることを目的とする。

【主な内容】

  • 男女の人権の尊重
  • 性的少数者の人権の尊重
  • 区、区民、事業者の各責務
  • パートナーシップ証明
  • 禁止事項、相談対応、公表規定
  • 行動計画の作成
  • 推進会議の設置

 

【施行時期】
平成27年4月1日
(パートナーシップ証明については、区規則で定める日)