渋谷区議会議員の鈴木けんぽうです。
本会議において、「渋谷区立玉川上水旧水路緑道の管理に関して町会その他地域住民の意見聴取を求め、イベント開催に条件を課す請願」について、賛成の立場から討論しました。
玉川上水旧水路緑道は、笹塚、大山、幡ヶ谷、西原、初台、代々木にまたがる、渋谷区西部の大切な緑の空間です。今後、この緑道には指定管理者制度の導入が予定されています。
指定管理者制度そのものは、民間のノウハウを活用し、より柔軟で魅力的な管理運営につなげる可能性があります。したがって、私は制度導入そのものを否定する立場ではありません。
一方で、今回の請願が提起している不安には、十分に耳を傾ける必要があると考えました。
目次
沿道住民は「利用者」であるだけでなく、日常的に影響を受ける当事者です
業務仕様書には、利用者の意見等を聴取し、管理運営に反映させることが記載されています。
しかし、玉川上水旧水路緑道は、単なる通過利用の公園ではありません。沿道住民の日常生活に密接に関わる空間です。
とりわけ大山緑道、西原緑道のような住宅地では、清掃、植栽管理、夜間利用、騒音、防犯など、日々の管理の影響を最も強く受けるのは、沿道に暮らす住民です。
そのため、町会など地域住民の意見を定期的に聴取し、管理運営に反映させることを、より明確に位置づけるべきだと考えます。
にぎわい創出は大切。ただし住宅地では慎重な運用が必要です
もう一つの論点は、イベント開催です。
仕様書では、自主事業について「公園のにぎわい創出を図るため」とされ、実施にあたっては区との協議や必要な許可を得ることとされています。
もちろん、緑道が地域交流の場として活用されること自体は大切です。地域の祭り、子どもたちの活動、様々な交流など、緑道が地域に開かれた場所になることには大きな意味があります。
しかし、大山緑道から西原緑道にかけては、閑静な住宅街に隣接する緑道です。地域外の方によって地域特性を踏まえずにイベントが行われれば、騒音、混雑、防犯、生活環境への深刻な影響が生じる可能性があります。
他自治体の事例からも、事前確認の重要性は明らかです
討論では、中野区の区立公園で起きた事例にも触れました。
中野区では、許可を受けたイベントの中で、アダルトビデオの撮影に使われるいわゆる「マジックミラー号」が設置され、区民からの抗議を受けて、区が「事前に把握していれば許可しなかった」と説明する事例がありました。
これは極端な事例で、イベント主催者側のミスではありますが、公共空間でのイベントについて、行政と事業者が直接やり取りしていても、事前確認が十分でなければトラブルは起こり得ることを示しています。
指定管理者が間に入る場合、住民がさらに慎重になるのは理解できます。
だからこそ、住宅街にあたる大山から西原地域でのイベント実施にあたっては、イベント利用できる場所を住民協議のうえで限定することや、イベント内容、規模、音、混雑、防犯、周辺住環境への影響について沿道住民への説明を求めることなど、具体的な運用を明確にしておくべきです。
緑道の活用を止めるためではなく、地域に長く愛される場所にするために
今回の請願は、指定管理者制度そのものや、緑道の活用を否定するものではありません。
むしろ、地域に長く愛される緑道として管理運営していくために、沿道住民の不安を正面から受け止め、必要な意見聴取と事前協議の仕組みを整えることを求めるものです。
緑道は、利用する人にとっても、沿道に暮らす人にとっても、大切な公共空間です。
だからこそ、にぎわいと生活環境のバランスを取りながら、地域の理解を得て運営していくことが必要です。
以上の理由から、私は本請願に賛成しました。

討論本文
渋谷区立玉川上水旧水路緑道の管理に関して町会その他地域住民の意見聴取を求め、イベント開催に条件を課す請願について、賛成の立場から討論いたします。
まず、請願項目1の、管理運営について沿道地域の町会等の意見を聴取し、管理運営に反映させることについてです。
業務仕様書には、利用者の意見等を聴取し管理運営に反映させることが記載されています。
しかし、玉川上水旧水路緑道は沿道住民の日常生活に密接に関わる空間です。とりわけ大山緑道、西原緑道のような住宅地においては、清掃、植栽管理、夜間利用、騒音、防犯など、日々の管理の影響を最も強く受けるのは沿道に暮らす住民です。
その意味で、町会等の意見を定期的に聴取し、管理運営に反映させることを、より明確に位置づけるべきです。
次に、請願項目2の、イベント開催時の協議についてです。
仕様書では、自主事業について「公園のにぎわい創出を図るため」とされ、実施にあたっては区との協議や必要な許可を得ることとされています。
しかし、大山緑道から西原緑道にかけては、閑静な住宅街に隣接する緑道です。万が一地域特性を踏まえずにイベントが行われれば、騒音、混雑、防犯、生活環境への影響が生じる可能性があります。
また、中野区の区立公園では、許可を受けたイベントの中で、アダルトビデオの撮影に使われるいわゆる「マジックミラー号」が設置され、区民からの抗議を受けて区が「事前に把握していれば許可しなかった」と説明する事例がありました。
自治体が事業者と直接対応してもこうしたトラブルは起こりえることを踏まえると、指定管理者が間に入る場合に住民がさらに慎重になるのは理解できます。住宅街にあたる大山から西原地域でのイベント実施にあたっては、イベント利用できる場所を住民協議のうえで限定する、イベント内容、規模、音、混雑、防犯、周辺住環境への影響について沿道住民と協議するといった運用を明確にしておくべきです。
以上、本請願は、指定管理者制度そのものや、緑道の活用を否定するものではなく、むしろ、地域に長く愛される緑道として管理運営していくために、沿道住民の不安を正面から受け止め、必要な意見聴取と事前協議の仕組みを整えることを求めるものと考え、本請願に賛成いたします。
参考:請願について

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