渋谷区議会議員の鈴木けんぽうです。
6月議会の代表質問・一般質問で焦点の一つになったのが給食費の無償化です。




<概要>




  • 各会派の主張:給食費の無償化を!
  • 長谷部区長の答弁:国がやるもの。給食費はそのままで給食を充実してほしいとの声もある。周囲の状況を見て判断。(来年度か再来年度に向けて検討)



<解説>




現在の渋谷区でも、生活保護や就学援助(生活保護の1.2倍程度までの所得の世帯で申請した場合に支給)で低所得者は実質的に無償化されています。
なので無償化の場合は図のように資金投入されます。








次に今の給食費をそのままにして、給食の充実に資金投入する場合。長谷部区長や会派「笑顔の渋谷」が主張しているものです。バリエーションがいろいろあって、自費部分を値下げしつつ行うことも考えられます。








参考までに現時点の財政構造に色分けしておきます。








<私の意見>




私は「義務教育は無償」という憲法の理念を実質化するために給食費の無償化は避けて通れない。できれば副教材(ドリル等)についても無償化していくべきと考えています。

また、給食費は払わない人の分を払っている人が補う構造にもなっているので、これを防ぐためには渋谷区が給食を提供してその料金を徴収する方式(公会計化と言います)も必要と思っています。マニアックですけど。
その意味でも給食費無償化の方が妥当だと考えています。

(なので、「物価高騰しているから無償化」とはいいません。また私立学校に通っている方の給食費まで無償化する必要はないと考えています。)

とはいえ、低所得の方に恩恵はほぼありませんので、「資金投入するなら、給食を充実させるために全体を底上げする」という考え方も理解できます。

いずれにせよ、こどもの食育・食生活の充実と保護者の負担軽減に(間接的にせよ)つながるため、早期に対応してほしいところです。