立命館アジア太平洋大学にあった看板




渋谷区議会議員の鈴木けんぽうです。




5月18日から20日にかけての大分視察レポート、第二弾です。 今回は、世界中から学生が集まる国際色豊かな「立命館アジア太平洋大学(APU)」で学んだ、これからの学校づくりへのヒントをまとめました。




1. 施設の目的を「見える化」し、主体性を引き出す




別府市にあるAPUのキャンパスでは、見学者に対して学生さんが案内をしてくださいます。その時にとても強い味方なのが各エリアにある看板で、「その場所が何のために作られたのか」がわかりやすく示されています。




案内してくれた学生さんの写真を撮る佐藤仙台市議。明るくていい先輩です




単に見学者の利便だけではなさそうです。目的や設計者の意図が見えることで、日常的に使う学生自身が「どう使えばよいか」を理解し、主体的な利用につながっているのかもしれません。これは渋谷区の学校施設(新しい校舎や仮校舎、複合施設)にも応用できる視点です。ただ建てるだけでなく、意図を子どもたちに伝える工夫が施設をより良く使う鍵になるでしょう。




2. 学びの循環を生む「ピア・ラーニング」




APUでは当たり前になっているのが「学生が学生を支える仕組み」です。 論文の書き方、データ分析、語学学習など、さまざまな専門ブースでこの形が取られていました。




  • 教わる側のメリット: 年齢の近い先輩が相手だからこそ、先生に聞くよりも心理的ハードルが低く、質問しやすい。
  • 教える側のメリット: 人に教えることで自分自身の理解が深まり、確実な学び(アウトプット)になる。



この活動は一種のアルバイトのようにも機能しており、「身につけた力を次の世代へ還元する」という美しい学びの循環がキャンパス内に確立されていました。




ピアラーニング自体は多くの大学で取り入れられていると思いますが、特にAPUで際立っているのが「語学学習センターSALC」です。海外からきた学生がネイティブの語学講師としてほかの学生を支えていました。ここでも自身の強みをコミュニティに還元する仕組みが生きています。




SALCは残念ながら中に入ることはできませんでした…




3. 多文化環境と「安心して学べる環境づくり」




また、食堂の厳格な「ハラル対応」も印象的でした。 これは単なる食事の選択肢ではなく、多様な背景を持つ学生が毎日を「安心して過ごし、学びに集中するための基盤」です。外国籍の子どもたちが増えている渋谷区にとっても、学校給食や学校生活の中で「安心して学べる環境をどう整えるか」という視点はますます重要になります。




そのほか、学生が自らの文化を紹介するカルチュラルデーが毎週のように開催されているようです。モンゴルデーでは独特のテントであるゲルが実際に展示されて、かなりのインパクトだったようです。この日は周囲の住民も楽しむことができます。




この日はミャンマーのグループが準備をしているところを見学でき、かなり大掛かりな様子に盛り上がりが想像できました。




ハラルメニュー。今回案内してくれた学生もムスリムのようでした。










2分くらいの動画にまとめました




まとめ:渋谷の小中学校への応用




大学と小中学校では制度が異なりますが、APUで見た以下の3つのアプローチは、これからの渋谷の学校づくりに大きな示唆を与えてくれます。




  1. 施設の目的を子どもたちに見える化する工夫
  2. 外国語や海外ルーツなども含め、子どもたちの「得意な力」を前向きに発揮できる場づくり
  3. 得意な子が苦手な子を支え合う仕組み(ピア・ラーニング)の導入



子どもたちはただ教えられるだけの存在ではなく、誰かを支える力を秘めています。その力をどう引き出し、学校全体の学びに繋げていくか。渋谷の教育環境をアップデートするための貴重なヒントを得られた視察となりました。




残念ながら深い霧でした…晴れていればよい風景だったみたい