子どもの可能性を広げる渋谷へ。教育・安全・健康を前に!
渋谷区「令和7年度当初予算案の概要」に掲載された主要15事業について、私が前年秋に提出した予算要望との対応関係を整理しました。
要するに提案が渋谷区の目玉政策にどれくらい入ったかという話ですね。
もちろん、予算は、議員一人だけの力で決まるものではありません。区長部局、所管課、他の議員、国や東京都の制度、社会情勢、区民の皆さんの声など、さまざまな要素によって形になります。
一方で、議会で課題を提起し、予算要望として具体的に示していくことは、制度改善につながる重要な仕事です。
今回、令和7年度当初予算案の主要15事業のうち、12事業が私の予算要望と明確に対応、方向性が一致、または関連する内容と整理できました。割合にすると約80%です。
このページは、「自分がすべて実現した」という趣旨ではありません。ただ、これまで提案・要望してきた方向性が、令和7年度予算案にどのように反映・関連しているかを、きちんと分かりやすくお伝えするために作成しました。
対応度の見方
- A:明確に対応……要望と予算案の内容の対応関係がかなり明確なもの
- B:方向性が一致……要望してきた政策の方向性と一致しているもの
- C:関連あり……直接の一致ではないが、要望の考え方と親和性が強いもの
- 対象外:私の予算要望との直接の対応関係は確認できなかったもの
なお、私の令和7年度予算要望の全文は、別ページに掲載する予定です。
主要15事業と予算要望の対応関係
| 番号 | 予算案の主要事業 | 対応度 | 私の要望との関係 |
|---|---|---|---|
| 1 | 探究「シブヤ未来科」の拡充 | A | 探究学習について、児童生徒の興味関心、内発的動機付け、成果よりも過程を重視する姿勢を求めてきました。「My探究ページ」や大学・大学院生による伴走支援は、子ども一人ひとりの関心を伸ばす仕組みとして、要望と明確に対応しています。 |
| 2 | 産後ケア(デイサービス型)の実施 | 対象外 | 産後ケアの充実自体は、子育て支援とウェルビーイング向上のために重要です。ただし、令和7年度予算要望でデイサービス型の産後ケアを具体的に求めたものではないため、直接の対応関係は確認できませんでした。 |
| 3 | 民生委員・児童委員の活動支援 | A | 民生委員の待遇改善、活動費の増額、物価高騰を踏まえた補助金額・支給上限の見直しを求めてきました。予算案で活動費の見直しが盛り込まれた点は、要望と明確に対応しています。 |
| 4 | 本町五丁目障がい者福祉施設(仮称)の整備 | B | 未利用地・低利用地の最大限の活用、障がい者グループホームなど障がい者福祉基盤の拡充を求めてきました。施設整備は、障がいのある方の暮らしを支える基盤整備として方向性が一致しています。 |
| 5 | デフリンピックの気運醸成 | 対象外 | パラスポーツやデフスポーツの普及は重要ですが、特定大会の気運醸成そのものについて、令和7年度予算要望との直接の対応関係は確認できませんでした。 |
| 6 | 地域スポーツ活動の支援 | A | 渋谷ユナイテッドについて、学校と連携しつつ独立性を活かし、課外活動、シーズンスポーツ、単発企画などを通じて、子どもたちが新たな可能性を模索できるよう求めてきました。ユナイテッドコーチの配置拡大などは、この方向性と明確に対応しています。 |
| 7 | ヘルスケアの推進(帯状疱疹ワクチン等) | A | 帯状疱疹ワクチンの全額公費負担を重点項目として求めてきました。令和7年4月からの実施として予算化されたことは、予防医療を重視してきた要望と明確に対応しています。 |
| 8 | 地域防災力の向上 | A | チェックインシステムの導入など、DXの推進を求めてきました。避難所開設支援アプリやデジタルを活用した実践的な防災改善は、要望と明確に対応しています。 |
| 9 | 本町コミュニティセンター・渋谷本町こども園の開設 | C | 限りある土地や施設を最大限活用し、地域に必要な機能を複合的に整備していく考え方と一致しています。子ども・地域・コミュニティの基盤整備として評価できます。 |
| 10 | 二の平渋谷荘のリニューアル | C | 区有施設について、VR機器の導入や新たなニーズに応える施設活用を提案してきました。サウナ、ワークラウンジ、Wi-Fi環境整備など、現代的ニーズに合わせた施設再生という点で方向性が一致しています。 |
| 11 | 原宿の丘複合施設(仮称)の整備 | 対象外 | インクルーシブな施設整備や地域に根ざした活用は重要ですが、令和7年度予算要望との直接の対応関係は確認できませんでした。 |
| 12 | 玉川上水旧水路緑道の再整備 | C | 樹木の適切な管理・更新、緑の確保、地域特性を踏まえた整備を求めてきました。再整備工事そのものは既定路線ですが、長期的な緑化維持や地域に応じた整備という考え方とは関連しています。 |
| 13 | 国内・海外都市との交流 | B | 国際交流事業の拡大、文化芸術分野で優れた児童・生徒への成長機会の提供、音楽や絵画等に特化した派遣の検討を求めてきました。都市連携事業の推進は、この方向性を後押しするものです。 |
| 14 | デジタル地域通貨(ハチペイ)の活用促進 | A | 区民税収入が想定を上振れする場合に、ハチペイを活用して区内商業振興と区民税の実質的なスポット還元を両立することを求めてきました。商店街での還元やプレミアム商品券など、経済政策としてのハチペイ活用が進められています。 |
| 15 | 未来の学校プロジェクト | A | 学校施設の建て替え・改修にあたっては、児童生徒の負担を極力減らすこと、地域に根ざした学校活用を進めること、仮校舎移転で一定の距離を超える場合はスクールバスを運行することを求めてきました。青山キャンパス開校やスクールバス運行などは、学びの継続性を確保する取り組みとして、要望と明確に対応しています。 |
特に重要だと考える反映項目
1. 帯状疱疹ワクチンの全額公費負担
予防接種の充実は重点項目として要望しています。 令和7年度予算案では、帯状疱疹ワクチンの全額公費負担が盛り込まれました。
帯状疱疹は、重症化すると強い痛みが長く続き、生活の質を大きく下げることがあります。予防接種は、本人の健康を守るだけでなく、医療・介護・行政の将来負担を減らす政策でもあります。
私は、健康予防を「将来世代への負担を減らす投資」と考えています。ワクチン助成が前進したことは大きな成果です。
2. 民生委員・児童委員の活動支援
民生委員・児童委員は、地域の見守り、生活相談、福祉につなぐ役割を担っています。しかし、地域の課題が複雑化する中で、活動負担は重くなっています。そのため、活動費の見直しや待遇改善を要望してきました。
物価高騰を踏まえて活動費が見直されることは、地域のセーフティネットを支える基盤整備として重要です。
3. 探究「シブヤ未来科」の拡充
探究学習では、単に成果物を作るだけでなく、子ども自身が興味関心を見つけ、試行錯誤し、他者から前向きなフィードバックを受けることが重要です。探究学習の時間を十分とることで、内発的動機づけが優位に高まることが予想されます。
「My探究ページ」や大学・大学院生による伴走支援は、子ども一人ひとりの関心を伸ばす仕組みとして期待できます。今後は、子どもたちの負担感、教員の負担、評価のあり方も含めて確認していきます。
4. 地域スポーツ活動の支援
渋谷ユナイテッドを中心とした地域スポーツ活動の支援は、部活動の地域展開だけでなく、子どもたちの多様な成長機会を広げる取り組みです。
私は、子どもが一つの競技や一つの活動だけに固定されるのではなく、シーズンスポーツや単発企画などを通じて、多様な可能性を試せる環境が重要だと考え提言してきました。
学校だけに負担を集中させず、地域の力を使ってバラエティ豊かなメニューの中で子どもの育ちを支える方向性は、今後も進めるべきです。
5. 地域防災力の向上
避難所運営や地域防災は、いざという時に「本当に使える」仕組みでなければ意味がありません。
避難所開設支援アプリなど、防災DXの推進は、現場の負担を減らし、避難者の把握や運営の迅速化につながります。災害時には、子ども、高齢者、障がい者、妊産婦など、弱い立場の人ほど困難が集中します。
今後は、アプリを導入するだけでなく、実際の訓練、町会・自主防災組織との連携、アナログ対応との両立を確認していきます。
6. ハチペイを活用した区民還元と商業振興
デジタル地域通貨「ハチペイ」は、単なるキャッシュレス決済ではありません。区内商業を支えながら、区民に還元できる政策手段です。
税収が想定を上回る場合などに、ハチペイを活用して区民還元と商業振興を両立することを求めてきました。商店街還元やプレミアム商品券として活用が進んでいることは、地域経済政策として大きな意味があります。
今後は、使える店舗の拡大(特にスーパー)、高齢者やデジタルが苦手な人へのサポート、効果検証、そして個店との連携強化が重要です。
7. 未来の学校プロジェクト
学校施設の建て替えは、子どもの学びの環境を改善するために必要です。一方で、仮校舎への移転、通学距離、スクールバス、地域利用、工事中の安全対策など、子どもと地域への負担も大きくなります。
令和7年度予算案では、青山キャンパス開校やスクールバス運行など、学びの継続性を確保する取り組みが進められます。
今後も、子ども最優先で進められているか、教育や防災地域コミュニティという意味で最適な施設になっているか、工期や費用が適切に管理されているかを確認していきます。
反映されなかった、または直接の対応が確認できなかった項目
主要15事業のうち、以下の3事業については、私の令和7年度予算要望との直接の対応関係は確認できませんでした。
- 産後ケア(デイサービス型)の実施
- デフリンピックの気運醸成
- 原宿の丘複合施設(仮称)の整備
もちろん、これらの事業自体を否定するものではありません。産後ケア、デフスポーツの普及、インクルーシブな施設整備はいずれも重要です。ここではあくまで、私の予算要望との直接の対応関係が確認できたかどうかで整理しています。
今後について
予算案に盛り込まれることはゴールではありません。大切なのは、実際に子ども、区民、現場に届くことです。
- 制度が使いやすい形で設計されているか
- 必要な人に情報が届いているか
- 現場の負担が過度に増えていないか
- 事業の効果を検証できる仕組みがあるか
- 必要に応じて改善できる運用になっているか
今後も、教育・安全・健康を中心に、子どもと将来世代のための基盤整備を進めるよう、議会で確認と提案を続けます。



