渋谷区の討論(意見表明)制限について、今までいろいろ述べてきました。
今回は先送りになりましたが、今後討論制限を実施される可能性があります。
そこで、WEB上ではありますが、討論制限に反対する全ての議員に対して結束と抑制を呼び掛けておきます。
○「討論制限」の概要
先日の議会運営委員会で、本会議討論時間に制限(年間、1人あたり20分ただしグループごとに合計)がくわえられました。
本会議:区議会の会議は少人数の「委員会」と全員の「本会議」があり、審議するものは「委員会(こまかく議論)」→「本会議(意見表明&多数決)」の順ですすみます
討論:最終的な意見表明のことで、自由な議論というわけではありません。「わたし(たち)はこう考えて賛成・反対する」という表明です
これについて、民主党としては「このルールだと、時間制限に引っ掛かってしまって討論できない可能性が出てくる」など民主主義の根幹にかかわる問題点を指摘して反対してきりました。
詳しくは下のブログ記事をご覧ください。
(参考)
- 渋谷区議会における討論(意見表明)制限について:背景の解説や詳細な意見などを書いています
- 渋谷区議会における「討論制限」について各会派の意見:9月25日・26日の本会議での各政党の発言をまとめています
- 【速報】渋谷区議会での討論(意見表明)時間制限制、導入先送りに:最新の状況について書いてあります。議長のまとめた現状認識についてのペーパーも載せました。
会派:政党や考え方が同じ人たちのグループ。意見をある程度会派内で調整してから議論に臨みます。3名以上が基本。渋谷区では自民8、公明6、共産6、民主4、無所属クラブ4の5会派。2名会派、単独活動の議員は正式会派ではないので幹事長会や議会運営委員会に正式メンバーを送れない
幹事長会:議会全体の連絡調整機関。様々な決めごとを扱う。議長、副議長、各幹事長(3名以上の会派)がメンバー
議会運営委員会:議会の運営についての調整機関。各幹事長(3名以上の会派)と常任委員長、特別委員長がメンバー。
○討論制限を導入させないために各会派は結束を!
討論制限を実施させないために、3つのことをやらなくてはなりません。
- 結束して、討論制限に対し反対や修正を求めていくこと
- 討論制限を実施する口実をこれ以上作らせないこと
- 討論がなぜ大事かを的確に表現すること
この三点です。
議長の公表した文書によると、
- 議会全体の意思統一が不十分であるので、各幹事長は申し合わせの運用を開始できるよう(意思統一に)努めてほしい
- 討論をする場合は、議題外に渡り、または議題の範囲を超えることのないように行うように
という2点を明言されています。
一致結束して反対を続けていくことは1)に対応することです。
そしてもう一つ、2)に対応するために、議題外にわたる討論、議題の範囲を超える討論を行わないようにしなければなりません。
その上で、討論の意義を明確にし、「討論は大事なんだ! 討論の機会を確保させろ!」と示していかなくてはなりません。
そうでないと、「ほら、やっぱり討論に制限は必要じゃん!」と、導入の口実を与えてしまいます。
今回、制限が取りざたされた発端は、議案の範囲を超えて討論をしたり、事実誤認・事実未確認の討論があったりしたことです。
その都度、総務部長名でわざわざ「事実の確認をしてほしい」と文書で要求が来たり、議事進行がかかって中断したり、いろいろ不都合が出ています。
議事進行:「議事進行上の発言」の総称です。不穏当な発言を取り消させたり、修正を求めたりするときに「議長、議事進行!」と叫び(?)、議長に発言の許可を求めます。問題があれば、多数決の上で削除や訂正がなされます。
討論制限をなんとか導入阻止するために、反対派は一致結束するとともに、適正な討論に努め、導入の口実をなくしていきましょう!